コラム
「幼児教育」は豊かな人間性の土台!
幼児教育の大切なポイント
子育ての中でよく耳にする「幼児教育」。数値として目に見える学力をつけるための"勉強”ではなく、好奇心など学ぶ意欲や学びに向かう姿勢が養われるとして、幼児教育はあらためて注目を集めています。
この記事では、幼児教育の概要から、この時期の子どもにとって幼児教育が大切だといわれている理由、幼児教育のメソッド(種類)など、0〜6歳の幼児期に大切な幼児教育のポイントについて解説していきます。
幼児教育とは?
「幼児教育」とは、0〜6歳の幼児期に行われる教育のことを指します。例として文部科学省の資料を見てみましょう。幼児教育は、下記のように定義されています。
"幼児教育とは、幼児に対する教育を意味し、幼児が生活するすべての場において行われる教育を総称したものである。
具体的には、幼稚園における教育、保育所等における教育、家庭における教育、地域社会における教育を含み得る、広がりをもった概念として捉えられる。”
(引用:文部科学省
https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/siryo/attach/1395402.htm)
小学校に上がる前にあたる幼児期は、人間性の土台が形成される重要な時期。幼児教育は、子どもが生涯に渡って生きていくために必要な教育のことなのです。
幼児教育が大切なわけ
前項でも紹介したように、幼児教育は、心と体が成長していく0〜6歳の大事な時期に生きる力を養うものです。
小学校に入学すると義務教育の学習が始まりますが、幼児教育は、いわばその学習の基礎や姿勢のもととなるもの。子どもののびのびとした好奇心・探求心を豊かにしたり、思考力・判断力を養い人間性を培うといった役割があるのです。
大人同様に、子どもは特に、自分の苦手分野に直面するとやる気スイッチが突然切れてしまう・入らなくなってしまうことがあります。しかし、日常の遊びを通じて実際に体験し理解を深めることで、苦手意識がなくなり、認知能力・非認知能力をより高めることができます。
例えば、10歳前後では、「10歳の壁」に直面し、抽象的な概念を理解する能力が試されます。このときに、家庭教育(ホームラーニング)が重要となります。学校での学びと家での学びは、互いに補完し合うべき関係です。学校は目標に向かって新しいことを学ぶ場所で、家は学んだことを練習する場所として機能します。
親の見守りのもとでリラックスして好奇心を広げられる遊びは、子どもにとって重要な学びの時間です。それは学校で学んだことを実践し、理解を深める機会にもなります。外での学びと家での学びはどちらも大切です。
非認知能力、つまり思考力や集中力などは、初めてのことに直面した時に役立ち、幼児教育で大きく育まれます。これが、将来の困難や苦手なことを自分自身で乗り越えていく力を育てるために、幼児教育が重要視される理由です。非認知能力については下記の記事で詳しく書きましたので、ぜひ読んでみてください。
幼児教育で身につく人間性の土台
幼稚園でのこと。
集中力やコミュニケーション能力、探求心と、遊びの種類や環境によりさまざまな能力が育まれますが、ここでは人間性の土台となる要素について整理しましょう。
健康 | 健康な心と体を育て、自ら健康で安全な生活をつくり出す力を養う。 |
---|---|
人間関係 | 他の人々と親しみ、支え合って生活するために、自立心を育て、人とかかわる力を養う。 |
言葉 | 経験したことや考えたことなどを自分なりの言葉で表現し、相手の話す言葉を聞こうとする意欲や態度を育て、言葉に対する感覚や言葉で表現する力を養う。 |
表現 | 感じたことや考えたことを自分なりに表現することを通して、豊かな感性や表現する力を養い、創造性を豊かにする。 |
環境 | 周囲の様々な環境に好奇心や探究心をもってかかわり、それらを生活に取り入れていこうとする力を養う。 |
(引用:文部科学省 https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/youryou/you/nerai.htm)
文部科学省の資料によると、心と体の健康についての「健康」、他者と関わるための「人間関係」、言語を獲得するための「言葉」、感性を育み表現につなげる「表現」、身近な環境に関する「環境」という5つの能力が幼児期に育まれることが望ましいとされています。
子ども一人ひとりの個性に応じて、遊びの種類や環境で、獲得しやすい能力は異なりますが、この5つの要素はどの子どもにとってもベースとなるもの。ぜひ参考にしてみてください。
家庭でできる幼児教育のポイント
ホームラーニングにおすすめ
幼児教育において、周りの大人が子どもの意思を尊重して、見守る姿勢や環境作りも必要不可欠な要素だといわれています。では具体的に、家庭ではどんなことができるでしょうか。
親子で一緒に遊ぶ
子どもは、保護者が一緒に楽しんでくれることに安心感を覚えます。ごっこ遊びの相手になって声を掛けながら一緒に遊ぶ、お昼寝など眠る前に絵本の読み聞かせをする、お風呂の湯船で一緒に数をかぞえるなど、日々のコミュニケーションの積み重ねが子どもの安定した自己肯定感につながります。
子どもの主体性を尊重し、遊びを見守る
よく見てみると、子どもはひとつのおもちゃを使ってさまざまな遊び方を模索していることがわかります。このように自分で工夫する姿勢や、遊びのアイデアを考える習慣は、困難に直面したときに諦めない力、応用力や柔軟性を育みます。
「このおもちゃはこう使う」という大人の固定観念で縛ることなく、子どもの自由な発想や遊び方を見守る姿勢も、保護者にとっては時に大切です。
子どもが夢中になって遊べる環境を整える
子どもが日常生活を通してのびのびとやりたいことを実現するためには、リラックスして過ごせる家など日常の居場所を遊びやすい環境に整えることも大切です。遊びが充実することで興味や関心がさらに醸成されていき、没頭・集中する力、物事をやり遂げる力が培われます。
幼児教育におすすめ!
ボーネルンドのあそび道具
数値では表せない非認知能力や、「読み」「書き」「算数」といった認知能力の基礎は、幼児期の遊びの中で自然と育むことができます。ここでは、ごっこ遊び、スポーツ、ゲームやパズル、外遊びなど、子どもにとって大切な好奇心・探求心を養うボーネルンドのあそび道具についていくつかご紹介します。
ごっこ遊びで思いやりとやさしさを育む
「お世話人形 リトル・ベビーステラ」
大人のまねをして遊ぶ「ごっご遊び」は、幼児教育でとても大切な要素です。自分より小さな存在である人形でお世話遊びをすることによって自立心が自然と芽生え、対人への思いやりややさしさも一緒に育まれます。
指先あそびで言葉を学ぶ
「ピックアップパズル バラエティ」
14種類の身近なモチーフのパズルです。パズル遊びから、物の名前などを声に出してお話の練習もできます。丸い形は「おひさま」「とけい」「ボール」に使われていますが、それぞれ大きさは異なり、正しい位置におかないときちんとはまらないようになっています。
数を使わず足し算・引き算を学べるすごろくゲーム
「バス・ストップゲーム」
4歳頃のお子さま向けで、一番多くの乗客をバスに乗せた者が勝つというルールのゲーム。サイコロで進む数、ルーレットで乗客人数を決定し、「+」で 乗せて、「-」で降ろす。ルーレットは数字と「●」があり、数字を理解していなくても楽しめます。数の増減を学び、足し算引き算も練習できます。運の要素が大きく勝ち負けに力の差が出にくく、大人とお子さまが一緒に楽しめます。
子どもが夢中になるギア遊び
「カラフルギア」
ギア(歯車)同士がうまく噛み合わさることで、全てのギアが連動する仕組みになっているブロックおもちゃ。夢中になって遊ぶ中で、ギア同士をどうやってつなげたら連動できるようになるのか、試行錯誤し考える力が養われます。独自の組み立て方で何度でも遊べるのもうれしいポイントです。
平面から立体へ 図形あそび
「マグ・フォーマー ベーシックセット(62ピース)」
基本の形である正三角形と正方形に、五角形が入ったセットです。平面から立体への遊びや、図形への理解を深めるのに最適。五角形で曲線に近い形の表現も可能です。多数のピースがあり、友だちやきょうだいと一緒に遊べます。他のセットと組み合わせて複雑な構造物づくりにも発展します。
組み立て式ビー玉転がし
「クアドリラ・ツイスト&レールセット」
4歳頃向けのビー玉遊びセット。レールやブロックを使い自由にコースを組み立てます。色別のブロックには驚きのしかけがあり、物理理論の理解も深まります。最大の特徴は赤いブロックの左右交互のビー玉出し。これにより複数のゴール作りやダイナミックな遊びが可能です。想像力や順序立てる力も養えます。
遊んで学べる地球儀
「プラネットボール 動物たちの大陸 50cm」
直径50cmの大きなボールに、世界中に生息する動物が272種類描かれており、お子さまが動物を通じて世界に興味を持つきっかけになります。投げたり転がしたりしながら、お気に入りの動物を探したり、付属のリストを使って動物探しのクイズを楽しめます。その多様な遊び方は性別を問わず、また好みが分かれにくいため、ご友人へのプチギフトやプレゼント交換にも最適です
成長に合わせ高さ調節可
「STOKKE ミューテーブル チェア・ホワイト」
ストッケ社の「ミューテーブル プレイテーブル」用のチェアは、18ヶ月頃の子どもが使いやすい23cmの高さです。はじめての自分専用の椅子として、遊びながら一人で座る集中力を高め、創造的な遊びへと広がります。高さ調節(2段階)、背もたれは取り外しでき、スツールにもなります。テーブルとセットでおすすめです。
【参考】幼児教育の代表的なメソッドを3つ紹介
ここまでで、日常生活や家庭で意識したい幼児教育について解説してきましたが、幼児教育には国内外でさまざまなメソッド(種類)が存在します。幼稚園や保育園がこれらのメソッドを取り入れている場合もあります。教育方法によって何を重要視しているかが異なるので、お子さまの性格や家庭の状況に応じて、ピッタリのメソッドを参考にしてくださいね。
モンテッソーリ教育
マリア・モンテッソーリに提唱された教育方法で、プロ棋士の藤井聡太さんがこのメソッドで育ったことが一躍注目を集めました。モンテッソーリ教育の基本的な考え方、子どもは本来自分を育てる「自己教育力」を持っているというもの。子どもの発達段階に応じて教育環境が用意され、感覚器官を磨くことを主としています。
シュタイナー教育
0〜21歳を7歳ずつ3つの発達段階に分け、子ども一人ひとりの個性を尊重したカリキュラムが特徴のシュタイナー教育。クラスで均一的に学ぶ一般教育とは一線を画し、自然の中でのびのびと過ごす独自のカリキュラムが重要視されています。
石井式教育法
石井式は、教育学博士の石井勲が提唱する、幼児の言葉の学習方法です。幼児期における言語教育の重要性が重視され、オリジナルのカリキュラムによる幼児期の漢字教育で、思考力や読解力、表現力を身につけます。
まとめ
今回は、子育てで意識しておきたい家庭でもできる「幼児教育」について紹介しました。幼児教育は、勉強の側面が強い読み、書きや英語、算数のドリルに挑戦するといった一般的な教育とは異なり、一人の人間としての基礎ーー思考力や判断力、集中力、好奇心、コミュニケーション能力などを身につける重要な学びです。
こうした教育を行うためには、幼児教室やホームラーニングを取り入れてみてはいかがでしょうか。幼児教室では、専門的な指導を受けることが可能です。一方、ホームラーニングでは、家庭の中での自由な環境で、子ども自身のペースで学びを深めることができます。
また、関心がある道具を揃え、環境を整えることも大切です。道具を選ぶときは、子どもの興味や好奇心を引くものを選び、それらを使うことで、より効果的に能力を身につけることができます。
幼児教育によって人間性の土台が豊かに培われることで、その後の小学校での学習や、直面した苦手分野に対しても、諦めない姿勢やチャレンジ精神がその真価を発揮するでしょう。
日々の暮らしの中に幼児教育の目線を取り入れ、お子さまの発達段階を意識してみてください。ボーネルンドは世界の優れたあそび道具や遊びのヒントを通じて、お子さまの成長を応援しています。