コラム
〜 そのとき世界のママはどう過ごしてた? 〜
世界の子育てSpecial
FROM STUTTGART(シュトゥットガルト/ドイツ)
あそびのもり 2022-2023年 59号より
この2年間、特に小さな子どもを育てる親にとっては本当に大変な時期でした。他の国のママたちは、この2年をどう過ごしてきたのでしょうか。ここでは「世界の子育てスペシャル」として、4つの国のママにインタビュー。いよいよやってきた“withコロナ時代”、その過ごし方のヒントが見つかるかもしれません。
コロナをきっかけに、ママたちを助ける活動をしたいと考えるように。これは規制が緩くなった2021年夏に開催した、夏祭りの様子。
子どもの病気でも病欠として会社を休めるなど、子育てへのサポートが社会全体に浸透しているドイツ。米国に次ぐ数の感染者が出る深刻な時期もありましたが、6歳未満の子どものマスクは義務づけられませんでした。
ロックダウンが始まったのは、2020年3月。公園は立ち入り禁止になり、遊具もテープでぐるぐる巻きに。夫の仕事も1か月完全にオフになり、家族4人ずっと家で過ごしました。みんなで片付けや料理ができるように工夫したり、おもちゃも買いに行けない状態だったので、おもちゃに頼らないあそびを考えたり…。今から思えば大変な時期でしたが、生活を整え、家族と向き合う良い機会になったとも感じています。社会保障がしっかりしているので、1か月休んでも収入面の不安が全くなかったのも大きかったです。
幼稚園では週に2〜3回抗原検査を受けていて、大人も薬局などで気軽に無料検査を受けることができました。ロックダウン解除後も外出時には必ず検査を受けていたので、安心して人と会うことができました。
2021年秋のデルタ株の大流行期には、知り合いの誰かがつねに感染しているような状況。幼稚園では先生にも感染者が続出、先生不足で閉園や時短保育になることも多かったです。日本入国の規制も厳しくなり、ホームシックで一番つらい時期でした。
いまは公共交通機関以外でマスク姿を見かけることもなく、日常が戻ってきたと感じています。コロナ禍でマイナスになったことも確かにありますが、家族でたくさん遊ぶことができた。プラスの面にもしっかり注目して、前向きに過ごしていきたいと考えています。
屋外でのお絵描き。5分歩けば大きな公園や森があり、とても助かりました。家族がそれぞれ距離を保ち遊んでいました。