あそび道具のおはなし

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ごっこ遊びの世界に没頭するために必要な“リアル”
〈キッチンセンター〉

子どもの頃、「ごっこ遊び」に夢中になった方も多いのではないでしょうか。
身近な人物や職業の人になりきって、時には憧れのヒーローやキャラクターにもなりきって、ごっこ遊びの世界に夢中になったことでしょう。

自分と他者の区別がつくようになってきた子どもたちは、ごっこ遊びのなかで「真似してみたい、やってみたい」ことを叶えます。お友だちと役割分担しながら、夢を叶えたり、挑戦したりするのは楽しいものです。ごっこ遊びに没頭しながら、子どもは自分以外の誰かの役割を理解したり、自分ではない誰かの気持ちを思いやることができるようになっていきます。

そんなごっこ遊びの道具は、子どもたちが役になりきって想像の世界にどっぷりとひたれるように、また、子どもたちの「大人の真似をしてみたい、大人と同じ道具を使ってみたい」という欲求に応えられるように、できるだけ本物に近いものを与えてあげたい、とわたしたちは考えています。
たとえば、デンマーク生まれの〈キッチンセンター〉は、子どもたちが日々身近に見ている「料理」という営みをリアルに体験させてくれる、最良のあそび道具です。
大人から見れば小さいけれど、子どもにとってはちょうどいいサイズ感。〈キッチンセンター〉の前に立てば、ごっこ遊びの舞台の幕開けです。ガス台のスイッチを回せば、「カチッ」と実際に点火するような手応えがあり、気分はますます盛り上がるでしょう。シンクに水をためることもできますから、リアルな台所仕事を味わえます。

そうやって各所に盛り込まれた本物感の一方で、シンプルなデザインやアナログな仕様は、発売以来25年間変わっていません。過剰な演出がないことが、ごっこ遊びの本質である子どもたちのイマジネーションを膨らませるための余白となり、子どもたちはあそびを自由に広げることができます。

また、プラスチックであることで、その鮮やかな発色を実現しているのはもちろんのこと、子どものあそびの道具として最適なしなやかさと安全性があります。耐久性にも優れ、二世代にわたって愛用してくださっている方も少なくありません。
そんな〈キッチンセンター〉をつくり続けているデンマークのメーカー、ダントーイ社は、子どもたちのためのあそび道具は、あそびの価値や耐久性があるだけでなく、地球環境にも優しいものでなければならないと考えています。そのため、原料や製造工程、パッケージや排出物にいたるまで環境に対して配慮しており、デンマークはもとより世界のプラスチック玩具メーカーで唯一、「ノルディック・エコレーベル」(通称スワンマーク)を取得しています。
未来を担う子どもたちの健やかな成長に欠かすことのできないあそびを叶える道具が、エコロジカルでエシカルなものであること。わたしたちは、それをとても大切なことだと考え、このダントーイ社の〈キッチンセンター〉を25年にわたって日本の子どもたちに届けています。

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